【第二話】コロナ禍の壁を越えて──大学生たちの“アイス開発プロジェクト”の挑戦
2025年5月21日
東海大学発 未来の健康を育む乳酸菌ファンド
【第二話】コロナ禍の壁を越えて──大学生たちの“アイス開発プロジェクト”の挑戦
2020年、新型コロナウイルスの影響で大学生活は大きく変わりました。私たち学生にとって、ただ授業がオンラインになっただけではなく、サークルや仲間との活動、何より「自分の可能性を試す場所」が突然奪われたように感じたのです。そんな中でも、「何か行動を起こしたい」「仲間と何かを作りたい」との思いから、私は商品開発サークルを立ち上げました。
サークル発足の経緯と苦悩
2021年5月、大学4年生の私は商品開発に興味を持ち、自分でサークルを立ち上げました。当初は意気揚々としていたものの、活動は困難を極めました。なぜなら、ちょうどその時期は新型コロナウイルスの真っ只中。大学の施設は使えず、対面での集まりはもちろんできず、オンラインでのアイスブレイク程度しか行えなかったのです。
Zoomでの集まりはどうしても距離を感じるもので、熱意の共有や新しいアイデアを膨らませるには限界がありました。何より、メンバーのモチベーションを保つのが難しく、心が折れそうになる日もありました。
しかし、秋学期に入り、状況が少しずつ改善してきました。教室の利用が可能となり、全体で集まることができるようになったのです。サークルメンバーも30〜40人と増えていたので、私たちはグループ制を導入し、いくつかのチームに分けて活動を進めていくことにしました。
「アイス班」の誕生とアイデアの種
その中でも特に印象深いのが「アイス班」の誕生です。なぜ私たちは“アイス”に注目したのか?
理由はシンプルでした。一つは「賞味期限」。商品開発をするにあたり、販売網が整っていない中で、賞味期限が短い商品は扱いにくいという課題がありました。その点、アイスは冷凍保存が可能で、流通までの猶予がある。そしてもう一つの理由が、「みんなアイスが大好きだった」からです。
身近で親しみやすく、かつ学生らしいチャレンジとして、私たちは“オリジナルアイス”の開発に挑むことに決めました。
実現に向けた壁と学び
いざアイスを作ろうとしたものの、当然ながら私たちには製造設備も、衛生管理の知識もありません。家庭用のアイスメーカーで試作もしましたが、商品レベルのクオリティには程遠く、現実の厳しさを思い知りました。
そこで私たちは、「製造委託」できる企業を探すことにしました。大学のネットワークやインターネットで情報を集め、食品製造業者にメールを送ったり、電話をかけたりする日々が始まりました。
時には返事すらもらえず、失望することも多々ありましたが、その中で少しずつ、可能性のあるパートナー候補が見えてきました。
この過程で、私たちは「開発=モノづくり」だけではなく、「人と人の信頼関係づくり」が何よりも大切だということを学びました。そしてある運命的な出会いでアイス開発が始まりました… 福地






2021年5月、大学4年生の私は商品開発に興味を持ち、自分でサークルを立ち上げました。当初は意気揚々としていたものの、活動は困難を極めました。なぜなら、ちょうどその時期は新型コロナウイルスの真っ只中。大学の施設は使えず、対面での集まりはもちろんできず、オンラインでのアイスブレイク程度しか行えなかったのです。
Zoomでの集まりはどうしても距離を感じるもので、熱意の共有や新しいアイデアを膨らませるには限界がありました。何より、メンバーのモチベーションを保つのが難しく、心が折れそうになる日もありました。
しかし、秋学期に入り、状況が少しずつ改善してきました。教室の利用が可能となり、全体で集まることができるようになったのです。サークルメンバーも30〜40人と増えていたので、私たちはグループ制を導入し、いくつかのチームに分けて活動を進めていくことにしました。
その中でも特に印象深いのが「アイス班」の誕生です。なぜ私たちは“アイス”に注目したのか?
理由はシンプルでした。一つは「賞味期限」。商品開発をするにあたり、販売網が整っていない中で、賞味期限が短い商品は扱いにくいという課題がありました。その点、アイスは冷凍保存が可能で、流通までの猶予がある。そしてもう一つの理由が、「みんなアイスが大好きだった」からです。
身近で親しみやすく、かつ学生らしいチャレンジとして、私たちは“オリジナルアイス”の開発に挑むことに決めました。
いざアイスを作ろうとしたものの、当然ながら私たちには製造設備も、衛生管理の知識もありません。家庭用のアイスメーカーで試作もしましたが、商品レベルのクオリティには程遠く、現実の厳しさを思い知りました。
そこで私たちは、「製造委託」できる企業を探すことにしました。大学のネットワークやインターネットで情報を集め、食品製造業者にメールを送ったり、電話をかけたりする日々が始まりました。
時には返事すらもらえず、失望することも多々ありましたが、その中で少しずつ、可能性のあるパートナー候補が見えてきました。
この過程で、私たちは「開発=モノづくり」だけではなく、「人と人の信頼関係づくり」が何よりも大切だということを学びました。そしてある運命的な出会いでアイス開発が始まりました… 福地





