桐
2018年5月18日
会津東山温泉 月のあかりファンド
桐

会津は、桐の産地です。
岩手県の南部桐、
岡山県から広島県東部にかけての備後桐
そして、福島県の会津桐。
日本の三大桐の産地です。
桐は、保存性に優れ
湿度が高くなると桐材が膨張して気密性が高まり、
タンス内に湿気が侵入するのを防ぎ、
乾燥時には木が収縮して蒸れないように通気性を良くします。
桐はまるで呼吸しているかのように乾湿調整を行い、
タンス内を一定の快適な状態に保つ働きをしています。
その為、カビや虫が付きにくく
着物などの保管に向いているため
会津の桐たんすは今もなお
会津の伝統工芸の1つとして脈々と引き継がれています。
昔、農家では女の子が生まれると庭に桐の苗木を二本植え、
その子が成人してお嫁入りするときに桐を伐採し、
その材料で桐タンスや長持を作ってもらい嫁いだといいます。
桐は家具材に適すると同時に成長が早く、
15~20年経つと成木となり家具材として使えるように育つことから、
こうした風習が根付いたようです。
タンスの他にも、
会津の桐下駄は有名で、
履き心地は軽く肌の当たりが柔らかく
会津土産にも最適です。
好きな鼻緒を選べるお店もありますので、
自分だけのオリジナル桐下駄が作れます。
いい思い出にもなりますよ。
皆さま、桐の花はご存知ですか?
実は、普段の生活の中で
1度は必ず目にしたことがあるはずです。
それは、
お財布の中にあります。
そうです。
お金にしっかりと桐の花が描かれています。
正解は・・・
500円硬貨
よく見てみると
裏側のデザインは桐の花なのです。
ご存じでしたか?
中国の神話に登場する「鳳凰」は、
桐の木にだけ止まるとされていて、
高貴な色とされる紫色の花を咲かせることから、
日本でも神聖な樹木として大切にされてきました。
日本の紋章や家紋にも桐の花が
描かれています。
日本の国章として
パスポートにも桐の花の紋章があるように
日本では古くから桐は高貴なものとして
扱われてきました。
桐の花が咲くのは、
5月上旬~下旬にかけて。
咲く期間が非常に短く
あっという間に散ってしまうので
桐の花を見ることが出来たら
とても運がいいと思います。
当館の川向の川岸に
今朝、桐の花を見つけました。
少し遠くて見づらいのですが…
薄紫色でラッパのような可愛らしい形をした
花をつけます。
今年は、桜同様に開花が早く
先週始めにあちらこちらと咲き始めました。
花も終わりのほうなので
1か所しか咲いているところを撮影出来ませんでした。
桐の花を撮影していると
甘い香りがしてきました。
次は何の花が咲き始めるか楽しみです。