進捗報告・バイアスを取り除いて感覚を楽しむ
2023年11月6日
カカオ豆から作るチョコレート工場新設ファンド
バイアスを取り除いた先にある自身の感覚を楽しむ
Many Cacaos, Many Mindsの裏テーマは「バイアスを取り除いた先にある自身の感覚を楽しむ」ということです。皆さんは、チョコレート屋さんやコーヒー屋さんに入った時、「この豆は○○産なので、スパイスのような後味が特徴です」のような丁寧な豆ごとの味の説明をご覧になったことはないでしょうか?
このような説明は商品の選択をする上で重要な情報になっている一方で、私は「説明文に感覚が引っ張られている」ような印象を持っていました。
というのも、商品説明を読んでから味を味わうと、どうしても「スパイスのような味...確かにそう感じなくもない」という感じ方をしてしまいます。情報に感覚が引っ張られるのです。これは商品購入時に起こってしまう仕方のないバイアスだと私は思っています。
当社はBean to Barチョコレート店として様々なカカオ豆の個性を楽しんでいただくお店です。
だからこそカカオ豆の個性の違いの感じ方を私たちから一方的に提供するのではなく、お客様自身の感覚でもって楽しんで欲しいと思いました。
Manyでは、丁寧な説明は一切する予定はありません。試食を前提として、お客様自身の味覚・嗅覚で豆の違いを感じてもらった後、気に入った豆を購入していただければと思っています。購入したタイミングで実はその豆がどこ産だったかを知るというギミックを用意しています。
「私はスパイスのような味に感じた。」「私はストロベリーに感じた。」など一緒に食べていただく方と感じ方の違いを楽しんでもらいたいなと思っています。そうして、近しい人や仲の良い人でも、いろいろな感覚の違いがあることを感じてもらいたいと思っています。
唯一の情報として味覚のアートをご用意
ただ、一切の情報がないと、豆の識別ができません。こうした問題へのアプローチとして今回、当社が運営する就労継続支援施設で働くデザイナーの皆さんに「チョコレートを食べて感じた違い」を絵にしてもらっています。こちらをパッケージデザインとするとともに、店舗の試食コーナーに並べさせてもらうことにしました。

(↑上記は練習中の絵)
試食で味覚と嗅覚を刺激しつつ、その味をもとにデザインされた絵をもとに、視覚も刺激してもらえればと思っています。
そして、バイアスを取り除いた先にある感覚の違いを感じてもらうことこそ、当社が実現したい「違うことに寛容な社会」に通じていくのだと考えています。