ミャンマーとマイクロファイナンスとスタッフ

2019年4月19日
LIPミャンマーMJI貧困削減ファンド1

ミャンマーからこんにちは、MJIの加藤です。
いつも応援とご支援をいただき、誠にありがとうございます。

こちらでは4月はもっとも暑い時期です。
水祭(ティンジャン)と呼ばれる正月休みが明け、新たな年を迎え、みな爽やかな表情をしています。
正月中に「短期出家」をし、性別に関わらず坊主頭で出勤してくるスタッフが増えるのもこの時期です。

MJIでは、現在約90名のスタッフが働いてくれています。また、わたし以外にもう1名日本人が現地にへばりついてこの組織を一緒に動かしてくれています。

今日はMJIで働くミャンマー人スタッフについてお話をさせて下さい。

ただいま、便宜的に「ミャンマー人」という言い方をしましたが、ミャンマーに住む全ての人を一口にミャンマー人と呼ぶのは、あまりしっくりきません。
ミャンマーでは8つの部族と135の民族がいるといわれており、異なる言語、文化、料理、伝統的衣装、そして歴史と美しさがあります。
みんな、自分の文化や歴史に誇りを持っているように感じます。
知れば知るほど、その魅力に、惹き込まれていきます。

・信仰が深く利他の心が強い
・競争や争いを好まない、No.1になるより横並びが好き
・教育制度の影響から暗記型学習に強いが応用は苦手
などなど
ミャンマーに関する様々な情報を耳にされることがあると思いますが、これも一口に「ミャンマー人」とせず、それぞれ部族民族ごとに考えてみると、おもしろさが増すかもしれません。

MJIの初めてのミャンマースタッフは同い年のラカイン族の女性でした。
今ではいろいろな部族のひとたちがMJIの一員として一緒にミッションに向かって働いてくれています。
性格は人それぞれですが、全体的にちょっと照れ屋で内弁慶。
褒められることと食べることが大好き。
よく話し、よく食べ、よく笑い、みな生命力にあふれています。
民族問題は色々な表現・報道がされていますが、MJIの中では民族や宗教の違いを超えて、協力したり喧嘩したり仲直りしてまた協力してと、仲睦まじく働いてくれています。
特に、地方にある支店は「住み込み勤務」のスタッフが多く、同じ支店で働くスタッフ達は本当に兄弟姉妹か家族のようです。

そんなスタッフ達をご紹介するとよくいただく質問があります。
「どうしてマイクロファイナンスの仕事を選んだの?」
「マイクロファイナンスの中でMJIを選んだのはどうして?」
「マイクロファイナンスで働く理由を教えて下さい。」

だいたい
「?MJIの求人を見つけたからだよ???」
「なぜって、就職したかったんだよ。」
こんな感じで、キョトンとした表情といっしょに返事が返ってきます。

燃え滾る情熱をもって村や国から貧困をなくそう!とする姿・言葉を期待していただいているかもしれないのですが、ご期待に添う回答はなかなか引き出すことができません・・・。

MJIでは、支店を置く村や町からジュニアスタッフを採用をするよう心掛けています。
雇用を生むことも、支店を置く村々人々へできるひとつの貢献であると考えているからです。
農村部では就職先が少なく、見付けられても最低賃金を得られる仕事は多くありません。
家族を養えるだけの給料を得るには、都会に出るか、国境へ過酷な出稼ぎ労働か。就職ではなく自営業を選択する人もいます。
村に住む働き盛りの若人たちにとって、マイクロファイナンスは、村で見つけられる、村に住みながらも安定して給料を得られる仕事の一つです。
マイクロファイナンスも、MJIも、まだまだ選び抜いて働く先ではないのが現状です。

かくいうわたしも、事業開始当初、面接で同じような質問をして、たくさんのキョトン顔を生み出してきました。
スタッフから諭すようにこの理解のズレを教えてもらって以降、「理由を聞く」から「共感をみつける」ことに目線をかえるようになりました。
(スタッフは上司の間違いを見つけたら黙っていないできちんと指摘してくれます。みんないつもありがとう。)

・なぜわたしはマイクロファイナンスを始めたのか
・どうしてマイクロファイナンスという事業を選んだのか
・マイクロファイナンスを通じてMJIが目指す世界、ミッションはなにか

まず、わたしからこれらを語ります。
その後、共感できるポイントがあればその理由、似たような体験をしたことのある人にはそのストーリーを話してもらいます。
共感をもってくれる人は、こちらから質問せずとも自ら話してくれることが多いです。
時には辛い経験を思い出して涙してしまう人もいます。
こうして「なぜ?」を知った上で入社してもらうようにし始めました。

それからです。先の質問に、自らの体験や考えを交えて、マイクロファイナンスで働く理由やMJIを選んだ理由を話してくれるスタッフが、少しずつですが、でてきました。

農村部の生活や就業状況は楽とは言えません。まずは自身の生活の安定、家族を支えることが一番です。
こんな環境の中からスタッフになってくれた人達が、MJIを組織してくれています。

過去の体験がミッションと繋がるとき、自分の運命に意味を見出せたとき、とても大きな力が生まれると信じています。
MJIで働くことが「マイクロファイナンスを選ぶきっかけ」「生まれた村から貧困をなくそうと思うきっかけ」になれるように。

本日はMJIの組織とスタッフについてでした。


<イベント開催のお知らせ>


既にお手元にご案内が届いているかと存じますが、下記の通り来月5月18日東京にて「LIPミャンマーMJI貧困削減ファンド1」の説明会を開催する運びとなりました。

https://www.securite.jp/news/activity?a=6052
※リンク先ページ下部に、申込みフォームがございます※

普段はこの不器用な文章でしかお伝え出来ないミャンマーやマイクロファイナンスやMJIについて、
みなさまに直接お顔を拝してお話しできる機会をいただけますこと、とても嬉しく思っております。
お席に限りはございますが、沢山のみなさまにお会いしご意見賜れますこと楽しみにしております。
ご多用の折と存じますが、万障お繰り合わせの上、御参加いただけますと幸いです。



いつも応援とご支援をいただき、誠にありがとうございます。
引続き宜しくお願い申し上げます。

MJI ENTERPRISE Co., Ltd.
加藤侑子&スタッフ一同


ファンド情報

LIPミャンマーMJI貧困削減ファンド1
ワラム株式会社
会計期間
2019年8月23日 ~ 2025年8月22日
一口
31,500
償還率
運用中
参加人数
461
調達実績
40,680,000
【ご留意事項】
当社が取り扱うファンドには、所定の取扱手数料(別途金融機関へのお振込手数料が必要となる場合があります。)がかかるほか、出資金の元本が割れる等のリスクがあります。
取扱手数料及びリスクはファンドによって異なりますので、詳細は各ファンドの匿名組合契約説明書をご確認ください。
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