宮古島で学んだこと(院長 水越健之)

2019年7月3日
夜間救急動物医療ネットワーク構築ファンド

院長の水越です。

先日、宮古島の動物病院と保健所に視察に行ってきました。

視察の目的は、宮古島の飼い犬と野良犬(地域犬)についての現状、その対策についてを勉強するためでした。

とても大きな学びと刺激を受けました。



宮古島を車で走っていると、リードをつけていない犬たちが放浪している様子を目にします。

人間の生活範囲内で、人間から食事をもらって生きている地域犬。

人間の生活範囲外である森や林で生きている野良犬。

そういう犬たちがたくさんいます。





さらに驚いたのは、「放し飼い」というスタイルがいまだに残っているということです。



保健所の獣医師に貴重な話を聞かせていただきました。

狂犬病予防法という法律がある以上、放浪犬について住民からの連絡があると、保健所の職員は捕獲しなければなりません。

保健所が引き取る犬が宮古島地区で年間300頭以上いるとのことです。

その数は東京都とほぼ同じ頭数だそうです。

東京の場合は、そのほとんどが飼い犬であり、その多くが飼い主の元に戻ります。

一方、宮古島の場合、その多くが飼い主のいない犬たちです。

引き取る犬の数はこの10年間、あまり減っていないとのことです。

昔は、保健所が引き取った犬たちの多くが殺処分されていました。

現在では、動物愛護団体や個人のボランティアの方達によって引き取られ、殺処分はかなり少なくなっているようです。





保護した動物の健康状態が悪ければ治療が必要です。

望まれない繁殖を抑えるためには、不妊手術が必要です。

予防も必要です。

また、宮古島から移動が必要であれば、空輸することになります。

それらの費用の一部は、税金で賄われるようですが、その多くはボランティアの方達が負担しているということです。



獣医師であり、動物病院経営者である自分が、この現状を知って、見て見ぬ振りはできないと思いました。

「自分には何ができるだろう?」 

と考えさせられました。

まだ、明確な答えは見つかっていませんが、できることはあるはずです。



賛否両論あると思いますが、一つの策として、カリフォルニア州の事例が参考になると思います。

https://www.huffingtonpost.jp/2018/12/29/pet_a_23629620/



関東では、保護犬を引き取りたい人の方が、保護された犬よりも多いということです。

現在、70人待ちだとか。



今回の視察ツアーを企画してくださった東京の先生は、宮古島の保護犬と関東の人たちをつなぐために活動されています。

僕も何かしたいと思いました。



僕の持論ですが、高いお金を出してペットを買うのではなく、家庭に迎え入れ、家族の一員になってからお金を使ってあげる方がいいと思います。

予防や不妊手術などの医療費も必要ですが、それに加えて、何らかの形で、保護動物たちのための資金を生み出せないかと思います。

税金なのか?

寄付金なのか?

どういう形がベストかは、まだ僕には分かりません。

でも、何らかの仕組み・ルールを作り、保護動物たちのための資金を作る必要があると思います。



ガーデン動物病院では、保護団体のワンライフさんとのコラボで譲渡会を開くなどの活動はしています。

https://wanlife-rescueteam.com/



保護動物のため、社会貢献のために、他にもできることを探し、少しづつ取り組みたいと思います。



東洋一美しいと言われるビーチがある宮古島は、観光客が増え、開発が進んでいます。

訪れる人も、島民も、島の犬たちも幸せになれるように、僕たち獣医師の役目は大きいと思いました。







院長 
水越健之


ファンド情報

夜間救急動物医療ネットワーク構築ファンド
株式会社hana
会計期間
2018年8月1日 ~ 2020年7月31日
一口
21,000
償還率
111.68 %
参加人数
120
調達実績
4,120,000
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