フィールド調査日記3
MJIの加藤です。
今日も前回に続き、ミャンマーのフィールド調査日記をお届けします。
経験からいって、長距離移動を伴う調査は3~4日目に疲れのピークがきます。
暑い中1日中、政府との調整→農村でのインタビュー→移動をくりかえすのでスタッフには相当大変な旅です。
それでも、日頃デスクワーク&いつもの現場から離れて行う調査は、みんなにとっても脳をリセットするいい機会にしてくれています。
調査先のお店やお宅で見つけたビジネスの工夫を
「これうちでも使えるね!お客さんに教えてもいい?」
「えー、企業秘密だけど、今回だけ特別よ!笑」
なんて言いながら、どんどんあたらしいアイデアや情報を吸収してくれています。
どこにいてもお客さまの事を考えてくれているスタッフに、感謝です。
仕事には常に、変わり続ける、求め続ける、成長をし続けるものだとMJIは考えます。
それでは、みなさま今日も一緒にミャンマーに向けて出発しましょう。
3日目
8:00
昨日訪問した村で教えてもらった、この辺りで有名な事業があるということで現場に行ってみます。
椰子を煮詰めてつくるお菓子、名物だそうです。
(男性チームのひとりはこれが大好物で、絶対見たいと2チームで訪問。)
▲作業場も、材料も、すべて自然のもので手作りだと誇らしげなオーナーさん
▲椰子汁を煮詰める様子、椰子の葉で火を起こし余すことなく植物の命が使われている
お菓子になるまで時間がかかるので、材料に椰子汁をテイスティング。雨や土の恵みを感じる自然の優しい味。
生産量や販売先など細かな情報も伺う事ができました。
こういう小さなお店が次に来た時大きくなっている事があります。次に会える日が楽しみです。
9:00
2手にわかれて調査開始。いつも通り先ずは役所。
長(オーチョーイエムーと呼びます)はお役人さんで転勤のあるお仕事。ここはラカイン州出身の方が長をされていました。偶然にもMJIのスタッフがラカイン出身で方言での話が弾みます。
例)
日本語:話します → ビルマ語:ピョーバーデ/ヤカイン語:プローバーレイ
営業エリア以外の地域に来て困るのはことばです。
地元出身者中心の採用をしているので支店開設後は困らないのですが、調査段階では四苦八苦。
今回の調査エリアでは方向を「右左前後」といわず「東西南北」でしめすのが特徴のようで、スタッフが村の場所、村長さんの家がわからず苦労しています。(航海能力にたけた民族が多い場所も東西南北で示す人が多かったです。)
わたしも力添えをすべくGoogle Mapに村の名前を入れてみるも、Googleグルグルまわったまま。村見付からず。
話が弾んだ長からこの地域は外国人入国管理手続きが厳しいとの情報を得ました。
「一応一報をいれておくが、どれだけ役に立てるかは分からない」と。
入国管理局に到着。滞在目的を説明し終えたところ、眼光鋭い入管局長から求められた資料ざっと12枚+パスポート&ビザ。
事前申請や確認ができればいいのですが、「来てから」と言われることがほとんど。さらに事前確認したものと違う資料を要求されることも多いので、何でもかかって来い!な準備をして突撃しています。
▲街の印刷屋さん。白黒印刷12枚200チャット。コピーのみ、USB印刷NG。
11:30
やっと入国管理局の手続きが完了。外気温38度超。待っているだけで汗でぐっしょり。
これから3つの調査エリアを回るので、先にお腹の準備をすることに決定。
田舎の隠れた名店を見つけるのは出張中に楽しみの一つです。
入管手続きの待ち時間に、係員さんに何気なくレストラン情報を聞いたところ、名店がある!と。
入国管理局からだとわざわざ橋を渡らなければならず、橋を渡るのに200チャット/片道かかるのですが、「俺は給料出たら必ずいく、通行料払ってでも食いにいくぜ!」との熱弁に煽られ、わたしたちも橋を渡って食べに行ってみることに。
行ってみると。。大盛況。この場所は、教えてもらわなければ分からないなあ。
各人それぞれメインのおかずをオーダーして、いざ実食。
・・・おいしいんです(実況中)!
なんとも言えない、絶妙なスパイス。味付け。取合わせ。
ビルマ料理、見た目は真っ茶色で味気なく見えるのですが、どれもこれも同じように見えるのですが、作り方がフランス料理の煮込みに近いそれがあり、作る人の腕によって上手く乳化されていると、それはそれは美味しいのです。
▲地元の名店「ウッチンサイン」、”うっちん”の響きが沖縄風で可愛い。サイン=店の意
▲これだけ食べてひとり1,500チャットと破格の設定(前回ご紹介の麺料理に1杯に近い値段)
これだけよく食べ物や農村巡りのお話をすると、「体強いんですね」と猛獣の称号をいただきます。
父母が丈夫に生んで育ててくれたおかげです。
しかしミャンマーまだまだ衛生的によいとは言えず、過去大きく3度寝込みました。
最も辛かったのが腸チフス。点滴を身体に流し込み、ウイルスが死ぬまで高熱と平熱の間をいったりきたり。
特に、出張中は疲れもたまり、ミャンマースタッフでも体調を崩してしまうことがあります。
今回も事故怪我病気なく終われるよう、最後まで気が抜けません。
入国管理とランチだけで、随分と長くなってしまいました。
3日目の午後は長くなりますので、続きは追ってお送りさせていただきたいと思います。
最後までお付き合いをいただきありがとうございました。
もうミャンマーの田舎おなかいっぱい!という方は是非、マイクロファイナスについてこちらにお立ち寄り頂けますと嬉しいです。
ミャンマーとマイクロファイナンスとわたし
MJIの理念とMJIとわたしの原点についてお話をしています。
みなさま、どうぞ素敵な週末をお過ごしくださいませ。
日本も梅雨に入っている地域が多いとのことですので、どうぞ外出にはお気をつけて下さい。
募集期間終了まで、もう僅かとなって参りました。
引続き、ご支援とご指導ご鞭撻を賜れますと幸いです。
MJI ENTERPRISE Co., Ltd.
加藤侑子&スタッフ一同