貧しい人々は収入が増えるにしたがって何が欲しくなってくるでしょう?

2018年4月5日
途上国未電化家庭用太陽光システムファンド

しばらくご無沙汰していてすみません.年度末の忙しさと,プロポーザル作成が重なってしまいました.むかしと違って最近は徹夜はしんどいです...
 
前回からいろんなことがありました.ひとつは,サポーターの方々が 300人 を超えました.どうもありがとうございます!現在 317人 で,目標の 44% です.もうすこしで50%ですね.いつの間にか,現在募集中のセキュリテ案件の中で,もっともサポーターの多いファンドになりました.ただ,目標はまだ先で,おそらく 1,000人 近くの人にサポートいただくことが必要になると思います.よろしくお願いします.
 
EGAOプロジェクトは,PAYG技術導入関係でいろいろあったのですが,まだon-goingですので,みなさんにお話しできるようになったら,お話しします.
 
きょうは,途上国の地方の貧しい人々が,どういうように自分の Quality of Life を上げていこうとしていくか?という点を考えてみましょう.
 
ご年配の方々は,昭和の時代に,わたしたちが高度経済成長の時代,どういった生活をして,なにを求めていたか?を思いおこして下さい.
 
そうです,1950年代後半からでしょうか (わたしの生まれるすこし前です),家電の世界では,三種の神器 と呼ばれるものがありました.白黒TV,洗濯機,冷蔵庫 です.その中でも 白黒TV がもっとも早く普及しました.うちにも一台ありました.おとうさんは,最初に白黒TVを買ってきたときは,たいそう嬉しく,また誇らしかったことだと思います.それ以降,TVはずっと一家団欒の中心にありましたね.
 

 
さて,この日本の昔と,わたしたちが対象としている いまの途上国貧困地域とは,どのように状況が違うのでしょう?
 
ひとつは,日本はすでに,電気が普及していたと言うことです.日本の電力会社の歴史は,それだけでとても興味深いですが,それはおいておいて,この 電気がどこででも使える状態にあったことは,日本の経済成長に大きな意味を持っていました (電気が使えることは とても重要なのです).
 
もうひとつは,いまの途上国は,最初に入ったのが 携帯電話 ということでしょうか.固定電話のステージを経ずに,直接 携帯電話が来ました.いまはスマホに移りつつあります.日本のむかしの電話は,固定電話でしたが,最初のネットワークへの接続料金が高い(当時10万円近くした記憶があります)という点では,アフリカの電気の現状に近いと言うことが言えるでしょうか.
 
細かな点でしたら,白黒ブラウン管TV はもうなく,液晶カラーTV になります.
 
いまの若者は,スマホでインターネットの YouTube なのかもしれませんが,途上国では,これから 大画面カラーTV に向かっています.都市域でしたら,もう実現化していますね.これが「望み」であり「ステータス」でもあるわけです.
 
この波をとらえるべく,EGAO も TV駆動 できるものとしてデザインしていることは,ご存じですよね.未電化だからといって,リープフロッグ(蛙跳び) 的に「TVのある生活」が手に届くようになるわけです.夢のような変化でしょう.
 

さて,せっかくですので,その次にくるものは何か 考えてみましょう.
 
わたしは,冷蔵庫 だと思います(冷房関係も重要ですが,扇風機は難しくありません.エアコンははるか先です).
 
冷蔵庫は消費電力は大きくないのですが,24時間動いていますので,合算した電力量という点では大きくなってしまい,さらに大きなソーラーホームシステムが必要となります.
 
実は,わたしの友人で非常に優秀なエンジニアの坂下さんという人が居るのですが,彼は,60℃くらいの熱から,直接(電気への変換を経ずに)冷熱を生成する 吸着式クーラーの超小型化技術を持っています.日本でしたらカーエアコンにベストフィットですが,途上国の暑くて電気のない家庭の人々の冷蔵庫にも,最適ですね! あとすこし「技術的詰め」が必要ですが,2, 3年後には実現化したいと思っています.
 
もうひとつついでに,途上国の主要産業は農業ですが,途上国にはコールドチェーンがないので,採れた野菜や果物の なんと 1/2 は腐って捨てられてしまいます.タイのような発展段階の比較的高い国でもそうです.これを解決する技術も開発しました.通常は,冷蔵装置は,低温になると乾燥します(エアコンでご存じですよね).一方でこの技術では,低温でも「高湿度」が実現可能です.野菜・果物・花 などの貯蔵や輸送に最適な技術です.この冷蔵装置を汎用のコンテナに組み込んだ「動く冷蔵庫」プロジェクトです.
 
このプロジェクトのお話しも,途上国の社会開発にとって,非常に意味の深い案件ですので,おいおいご紹介いたしましょう.

松尾 直樹
 

ファンド情報

途上国未電化家庭用太陽光システムファンド
株式会社PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
会計期間
2019年1月1日 ~ 2021年12月31日
一口
10,500
償還率
3.98 %
参加人数
526
調達実績
17,490,000
【ご留意事項】
当社が取り扱うファンドには、所定の取扱手数料(別途金融機関へのお振込手数料が必要となる場合があります。)がかかるほか、出資金の元本が割れる等のリスクがあります。
取扱手数料及びリスクはファンドによって異なりますので、詳細は各ファンドの匿名組合契約説明書をご確認ください。
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