途上国開発問題,気候変動問題,エネルギー問題にご関心のある方々へ
2018年1月20日
途上国未電化家庭用太陽光システムファンド
途上国開発問題,気候変動問題,エネルギー問題などにご関心があり,また何らかの寄与をしたいとお考えのみなさん.
これは,最初の EGAOプロジェクトからのメッセージです.
まだ募集をかけてから実質3日強しか経っていないのに,もうすでに82人もの方々にサポートをいただいています (「人気」のタグが付いていました).わたしの知り合いの方々に動員をかけたわけでもないのに...
みなさんの強いご関心をひしひしと感じ,なおいっそう,プロジェクトを成功させなければ... とつよく噛みしめています.
最初ですので,私自身と,この事業への想い...を,すこしお話しいたしましょう.
わたしは大学大学院は理論物理学という浮き世離れした学問領域で博士号をとった人間ですが,(いまでいうポスドク問題のもっとも厳しい分野というのもありますが) そのあとで,気候変動問題を自分のライフワークに定めました.リオでの地球サミット(1992年)の直前に,(財)日本エネルギー経済研究所(IEE)に入り,エネルギーの観点から気候変動問題にシンクタンク研究者として取り組みました.京都議定書採択(1997年末)を機に,(財)地球環境戦略研究機関(IGES)に籍を移し,この分野の国際および国内の政策提言を研究テーマとしてきました (現在はパリ協定のルール策定プロセスが動いており,これにも寄与しています).
その後,京都議定書のルールブック(マラケシュアコードと呼びます)の成立を経て,こんどは新しい国際ルールで活躍しなければならない日本の企業をサポートするというコンサルタントを始めました.京都議定書の国際的市場メカニズムであるCDMの世界第一号方法論獲得など,この分野の草分けとして,それなりに成功したと思っていますが,コンサルタントの限界である「自分の好きなタイプのプロジェクト」へ寄与できるとは限らない... という点を乗り越えるべく,本事業の主体である PEARカーボンオフセット・イニシアティブを立ち上げました.
PEARは,Partnership for Environmental Action with Responsibility の略で,わたしのこの会社に込めた想いを表しています.PEARのWebサイトや,EGAOプロジェクトのWebサイトに,そのあたりを「二つの洋梨」のロゴ
と共に,書いておきましたので,ご覧いただければ幸いです.
EGAOプロジェクトは,四半世紀以上におよぶわたしの気候変動問題やエネルギー問題,それにからんだ途上国開発問題に対し,実際の自分のアクションとして寄与したいと考えたものです.
わたしは気候変動問題屋でもありますが,世の中は気候変動問題への懸念や関心だけで動いていかないこともよく認識しています (それだけ気候変動問題が大きな問題で,また人間活動に大きく絡まった問題であるということもであります.だからやり甲斐があるのですけどね).すなわち,気候変動対策というより 低炭素社会の実現 のためには,(いわばプライオリティーの低い)気候変動問題への関心ではなく,もっとみなさんが大切に思っているものに絡めて,はじめて実効性を上げることができます.
再生可能エネルギーによる途上国貧困層のエネルギーアクセス問題への寄与... というのは,そのために「わたしがやりたいこと」なのです.バングラデシュでは,Grameen Shakti と数年にわたり協力関係にあり,IDCOLという政府機関とともに,彼らの 家庭用バイオガスプロジェクトを,CDMプロジェクトに登録することにも成功いたしました.
(援助でなく) ビジネスで行うことの意味なども,EGAOプロジェクトのWebに書いておきましたが,この活動は「彼らに (いままで抑圧されてきた) 機会を提供する」ということでもあります.加えて「大きく展開しなければ行う意味がない」とも考えています.そのためには,自分が農村に入って汗を流して彼らと共同生活を行うタイプの途上国支援ではダメで,自分たちの役割を製品のサプライヤーとして位置づけ,できるだけ多くのディストリビューション・チャンネルを開拓する... というアプローチとなります (その方法としては いろいろ新しいものも想定しています).
一方で,たとえばユーザーが「電気があるおかげで新しい所得向上手段を生み出す」ためのマニュアルなども用意できたら... などと,彼らの「機会」を最大化し,それが同時に,EGAOの普及,ビジネスの成功に繋がることも,想定しています.
製品は,PV(ソーラー)パネル,バッテリー内蔵のコントローラー,LED照明に加え,照明付き携帯電話用バッテリー,そして 新しい戦略であるTVから成ります.エンターテインメントの少ない彼らにとって TVが次の最大の「欲求の波」になると考え,この「波に乗る」ことで,EGAOビジネスの成功を目指します.そのあたりは,ターゲットとする国々の状況と共に,おいおいご紹介していきましょう.
来週の初めから,香港で開催される Global Off-Grid Solar Forum and Expo に参加し,関係者と議論してこようと思っています.
こちらの『ファンドニュース』では「考え方」や「アプローチ」の概要を,ファンド参加者の方々への『投資家限定ニュース』では,より詳細で踏み込んだ (場合によっては内部的な) 情報などもお知らせしていこうかと思っています.
一方で,この事業にご関心があって,出資以外にも,たとえばご自分の経験等から こうしたらどうか?というサジェスチョンなどがありましたら,ぜひ EGAO のWeb からお知らせいただければ... と思います.(ファンドとしてのご返答はミュジックセキュリティーズさんにお願いすることになりますが),同じ目的をシェアし,事業を一緒になって成功させていこう という方は,ぜひ,よろしくお願いします.
これからもよろしくお願いいたします.
PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
代表取締役
松尾 直樹

これは,最初の EGAOプロジェクトからのメッセージです.
まだ募集をかけてから実質3日強しか経っていないのに,もうすでに82人もの方々にサポートをいただいています (「人気」のタグが付いていました).わたしの知り合いの方々に動員をかけたわけでもないのに...
みなさんの強いご関心をひしひしと感じ,なおいっそう,プロジェクトを成功させなければ... とつよく噛みしめています.
最初ですので,私自身と,この事業への想い...を,すこしお話しいたしましょう.
わたしは大学大学院は理論物理学という浮き世離れした学問領域で博士号をとった人間ですが,(いまでいうポスドク問題のもっとも厳しい分野というのもありますが) そのあとで,気候変動問題を自分のライフワークに定めました.リオでの地球サミット(1992年)の直前に,(財)日本エネルギー経済研究所(IEE)に入り,エネルギーの観点から気候変動問題にシンクタンク研究者として取り組みました.京都議定書採択(1997年末)を機に,(財)地球環境戦略研究機関(IGES)に籍を移し,この分野の国際および国内の政策提言を研究テーマとしてきました (現在はパリ協定のルール策定プロセスが動いており,これにも寄与しています).
その後,京都議定書のルールブック(マラケシュアコードと呼びます)の成立を経て,こんどは新しい国際ルールで活躍しなければならない日本の企業をサポートするというコンサルタントを始めました.京都議定書の国際的市場メカニズムであるCDMの世界第一号方法論獲得など,この分野の草分けとして,それなりに成功したと思っていますが,コンサルタントの限界である「自分の好きなタイプのプロジェクト」へ寄与できるとは限らない... という点を乗り越えるべく,本事業の主体である PEARカーボンオフセット・イニシアティブを立ち上げました.
PEARは,Partnership for Environmental Action with Responsibility の略で,わたしのこの会社に込めた想いを表しています.PEARのWebサイトや,EGAOプロジェクトのWebサイトに,そのあたりを「二つの洋梨」のロゴ

EGAOプロジェクトは,四半世紀以上におよぶわたしの気候変動問題やエネルギー問題,それにからんだ途上国開発問題に対し,実際の自分のアクションとして寄与したいと考えたものです.
わたしは気候変動問題屋でもありますが,世の中は気候変動問題への懸念や関心だけで動いていかないこともよく認識しています (それだけ気候変動問題が大きな問題で,また人間活動に大きく絡まった問題であるということもであります.だからやり甲斐があるのですけどね).すなわち,気候変動対策というより 低炭素社会の実現 のためには,(いわばプライオリティーの低い)気候変動問題への関心ではなく,もっとみなさんが大切に思っているものに絡めて,はじめて実効性を上げることができます.
再生可能エネルギーによる途上国貧困層のエネルギーアクセス問題への寄与... というのは,そのために「わたしがやりたいこと」なのです.バングラデシュでは,Grameen Shakti と数年にわたり協力関係にあり,IDCOLという政府機関とともに,彼らの 家庭用バイオガスプロジェクトを,CDMプロジェクトに登録することにも成功いたしました.
(援助でなく) ビジネスで行うことの意味なども,EGAOプロジェクトのWebに書いておきましたが,この活動は「彼らに (いままで抑圧されてきた) 機会を提供する」ということでもあります.加えて「大きく展開しなければ行う意味がない」とも考えています.そのためには,自分が農村に入って汗を流して彼らと共同生活を行うタイプの途上国支援ではダメで,自分たちの役割を製品のサプライヤーとして位置づけ,できるだけ多くのディストリビューション・チャンネルを開拓する... というアプローチとなります (その方法としては いろいろ新しいものも想定しています).

一方で,たとえばユーザーが「電気があるおかげで新しい所得向上手段を生み出す」ためのマニュアルなども用意できたら... などと,彼らの「機会」を最大化し,それが同時に,EGAOの普及,ビジネスの成功に繋がることも,想定しています.
製品は,PV(ソーラー)パネル,バッテリー内蔵のコントローラー,LED照明に加え,照明付き携帯電話用バッテリー,そして 新しい戦略であるTVから成ります.エンターテインメントの少ない彼らにとって TVが次の最大の「欲求の波」になると考え,この「波に乗る」ことで,EGAOビジネスの成功を目指します.そのあたりは,ターゲットとする国々の状況と共に,おいおいご紹介していきましょう.
来週の初めから,香港で開催される Global Off-Grid Solar Forum and Expo に参加し,関係者と議論してこようと思っています.
こちらの『ファンドニュース』では「考え方」や「アプローチ」の概要を,ファンド参加者の方々への『投資家限定ニュース』では,より詳細で踏み込んだ (場合によっては内部的な) 情報などもお知らせしていこうかと思っています.
一方で,この事業にご関心があって,出資以外にも,たとえばご自分の経験等から こうしたらどうか?というサジェスチョンなどがありましたら,ぜひ EGAO のWeb からお知らせいただければ... と思います.(ファンドとしてのご返答はミュジックセキュリティーズさんにお願いすることになりますが),同じ目的をシェアし,事業を一緒になって成功させていこう という方は,ぜひ,よろしくお願いします.
これからもよろしくお願いいたします.
PEARカーボンオフセット・イニシアティブ
代表取締役
松尾 直樹
